COLUMN

コラム

東急ステイ飛騨高山 結の湯

隠れた魅力を探す旅

岐阜県の山岳都市 飛騨高山。
観光客が多く訪れる街の中心部に「旅人と飛騨高山がつながり、暮らすように滞在できるホテル」として2020年4月1日『東急ステイ飛騨高山 結の湯』が誕生しました。

高山市には「高山市景観デザイン賞」という、飛騨高山の恵まれた自然と伝統的な町並、周囲の景観との調和がとれた建造物を創造し、美しい景観とまちづくりを推進するために創設された賞があります。
『東急ステイ飛騨高山 結の湯』は、令和2年度の高山市景観デザイン賞で優秀賞を受賞しました。
そんな美しいホテルの最上階である9階特別室に、バンクチュールはバスルームを8台納入させていただきました。

飛騨高山の伝統的な景観と調和するよう、かまちを檜で作った石貼り浴槽が採用されております。
今回のプランニングの最大の特徴は、浴槽のフランジ部分(浴槽のフチ)より下に窓が設置してある点です。
通常のバスルームの窓はバスタブより高い位置に設置されるのが一般的ですが、それでは窓から景色を見下ろしにくいという問題があります。
こちらのプランでは借景の考えをバスルームに取り込み、坪庭ごしに飛騨高山の景色を見下ろせるよう、バスタブのフランジより窓を低くしております。
従来のバスルーム外の景色を窓から”眺める”感覚とは異なり、外との”つながり”を感じていただけます。
和風呂から眺める坪庭と飛騨高山の景色は、特別な思い出となるでしょう。

また洗面室とバスルームの高さを揃えて、床タイルの目地をつながるように設計し、ガラスドアを使用することで空間にシームレスな一体感が感じられます。
さらにバスルームの奥にある大きな窓によって、洗面室から一直線上に視界がまっすぐ抜ける、開放的な仕上がりになっております。
ブラックの石目模様タイルで構成された空間の中で浮かび上がる和風呂の檜や、窓から見える飛騨高山の景色は大変美しく、ご入浴をお楽しみいただけます。
ホテルのバスルームならではの癒しの空間で、ゆったりと日々の疲れを洗い流してください。

内装や備品には地元の工房とコラボした飛騨春慶や飛騨木工、飛騨さしこなど……飛騨高山に昔からある伝統工芸が散りばめられており、館内をじっくり眺めて楽しむことができます。飛騨高山の隠れた魅力をホテル内でも探求でき、長期滞在の方にもおすすめなホテルです。

バスルームの魅力としましては十和田石と檜かまちで作られた美しい浴槽と、大開口の窓から一望できる飛騨高山の景色です。
檜の香りに包まれて、五感と共に楽しむ入浴体験をご堪能いただけます。
観光からお部屋に戻ってからも、バスルームからまた違った視点で飛騨高山の魅力をお楽しみください。

■竣工年     2020年 4月
■部類      新築
■構造規模    9階建 212室(バンクチュール納入:特別室 8室)
■浴室サイズ   1624 8台


掲載協力
東急ステイ飛騨高山 結の湯
TEL 0577-36-1109
https://www.tokyustay.co.jp/hotel/HTM/
Writer:Mao Tanamura
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